熊本市 食育のひろば

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食育YES・NOチャート

「食」のリズム ~早寝・早起き・朝ごはん~

早寝・早起き・朝ごはんを心がけて

 近年、朝食の欠食に代表される不規則な食生活がこどもたちを含めて全国的に増加しています。
 熊本市においても、朝食の欠食率は男女ともに青年期以降から著しく増加し、特に、20歳代男性、30歳代男性の5人に1人は朝食をほとんど食べていません。特に就寝時間が遅い夜型の生活を送る人は、起床時間も遅くなり、朝食を食べることができないという悪循環を招いています。
 朝食を欠食することは、栄養不足だけでなく、生体時計のリズムを崩し、肥満になりやすく、排便にも影響してきます。
 健全で規則正しい食生活を送り、勉強や仕事の効率を上げるためにも、「早寝・早起き・朝ごはん」を心がけましょう。

朝食はなぜ食べないといけないの?

 私たちの脳は、寝ている間も休みなく働き、エネルギーを消費しています。
朝食は寝ている間に消費したエネルギーを補うもので、朝食をとらないと、脳はエネルギー不足のままで頭や身体を働かせることができません。そのため、午前中は体温があがらず、集中力もない状態が続きます。
 また、私たちの身体を寝ている状態から、神経系が切り替わり心臓を活発に動かし、活動する状態に整えるには時間がかかります。30分程度早めに起き、朝食がとれるようにしましょう。

熊本市の検証指標

欠食・欠食率とは

 1日3回の食事を基本として、1回でも食事をしないことや1回の食事が菓子、果物、乳製品、し好飲料などの食品のみを食べた場合や錠剤・カプセル・顆粒状のビタミン・ミネラル・栄養ドリンク剤のみの場合をいいます。成果指標での欠食率は、「あなたはふだん朝食を食べますか?」という問いに対して「ほとんど食べない」と回答した市民の割合を示しています。

「食」のバランス ~日本型食生活の実践~

主食・主菜・副菜をそろえましょう

 従来日本には、米を中心とした一汁三菜に代表される、栄養バランスに優れた「日本型食生活」が存在していましたが、近年、脂質の過剰摂取や微量栄養素の不足など栄養の偏りがみられます。
 熊本市がおこなったアンケート調査においても、朝食の内容は、1品もしくは2品が約6割で、少ない品数のメニューが増加傾向にあり、簡単で手軽な朝食が中心となり、朝食の栄養バランスの悪化がうかがえます。
 食べ物にはそれぞれの栄養と役割があり、それをうまく組み合わせることが大切です。家庭で栄養バランスのとれた食事をとる簡単な目安は、「主食・主菜・副菜」をそろえることです。
 「食事バランスガイド」を参考に、栄養バランスに優れた日本型食生活の実践を心がけましょう。

「食事バランスガイド」とは、望ましい食事の組み合わせを「コマ」のイラストでわかりやすくしたものです。

熊本市の検証指標

「食」と健康 ~楽しく食べる大人になるために~

健康は、健全な食生活と適度な運動から

 近年、熊本市では、若い世代からの肥満やメタボリックシンドロームの該当者、糖尿病有病者が増加傾向にあります。
 食生活の乱れによる肥満が増加する一方で、若い女性に多い過度のダイエット等による低体重(やせ)の増加が見られ、妊娠期の低栄養による低出生体重児の増加等を招いています。また、高齢者においても、食生活の偏りや口腔機能の低下等に起因する低栄養が懸念されています。
 食育は、こどもだけのものではありません。
 「食」に関する情報はあふれ、食べたいものがすぐに手に入る便利な時代だからこそ、自分の生活スタイルや健康状態にあった「食を選択する力」を身につけ、生涯にわたって「楽しく食べる大人」になることが大切です。
 市民一人ひとりが日々の生活習慣を振り返り、「健全な食生活」や「適度な運動」を習慣づけ、生活習慣病を予防し、介護予防へとつなげていきましょう。

メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)を知っていますか?

 2019年の人口動態統計によると、死因順位は1位がん、2位心疾患、3位老衰、4位脳血管疾患でした。そのうち心疾患と脳血管疾患を合わせた循環器疾患を引き起こす原因は「動脈硬化」です。最近の研究で肥満(特に内臓のまわりに脂肪が蓄積した内臓肥満)がさまざまな生活習慣病を引き起こし、「動脈硬化」の要因となることがわかってきました。
 内臓に脂肪が蓄積し、高血圧症・脂質異常症(高脂血症)・糖尿病などの生活習慣病が起きやすい状態が「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」です。
 メタボリックシンドロームは大人だけの問題ではありません。近年、生活習慣病は低年齢化し、こどもの肥満は増加傾向にあります。幼いころからの食育で、メタボリックシンドロームを予防しましょう。

腹囲の測り方
  • まっすぐな姿勢で立つ
  • 軽く息を吐いてリラックスする
  • おへその高さで水平にメジャーを巻いて測る
(お腹がたるんでいる場合は、肋骨の一番下と骨盤の一番上の中間あたりで測る)
*ウエストのくびれた部分を測るのではありません

判定基準

熊本市の検証指標